ノブレス・オブリジェ 
金曜日, 7月 28, 2006, 05:46 AM - 2006年07月
 銀行のTさんがこられたときに、日銀の金融政策についての話が出ました。そこで私は、「ノブレス・オブリジェ (Noblesse oblige)」の話をしました。ノブレス・オブリジェというのは、フランス語で「地位や身分の高い人は、おのずと高い倫理観をもって振舞わなければならない」という戒めの言葉です。日経新聞の若い社員がインサイダー取引で数千万円もうけたために、刑事罰を受け、職も失うことになってしまいましたが、一方では、日銀総裁という金融政策をつかさどる地位にある人が、自分が相場をコントロールしうる商品に遊びで投資して大もうけしても、法律違反ではないから何のお咎めもない、というのはちょっと変だと思いませんか。私は、倫理的な観点からすれば、日経社員よりは福井総裁の方がはるかに罪が大きいと思うのですが、それを平気でいられるというのは、「ノブレス・オブリジェ」のかけらもお持ち合わせではないということでしょうか。
 私も、「社長」という役割を頂いているわけですから、その辺りの倫理観はきちんと持っておきたいものだと、いつも自分に言い聞かせているんですよ。


昭和天皇の発言メモ 
月曜日, 7月 24, 2006, 06:54 AM - 2006年07月
 先週、朝刊の記事を読んでいて目から涙があふれ出てくる、ということがありました。何かというと、昭和天皇がA級戦犯の合祀に関してプライベートに発言しておられた内容が、元宮内庁長官のメモの形で見つかった、という記事です。「おそらく陛下のお気持ちはこうなのではあるまいか」と私が想像していた通りのことが記録されていた、ということが書かれていて、あまりの感動に心が打ち震えたということです。それは、陛下は先の大戦で軍部が独走して国内外に大変な戦禍をもたらしたことに強い憤りを持っておられたし、自分自身も大いに反省する気持ちをお持ちだったにちがいない。だからこそ、さぞかし労苦も多かったろうに、戦後の混乱期に全国各地を行脚する「行幸」に出られたのだと思います。だから、近隣諸国の人々の気持ちをおもんぱかる陛下のお立場からすれば、A級戦犯の祭られた靖国神社には参拝できる道理がない、と私は考えていたのです。天皇陛下が参拝をできないような施設に首相が行ってよいはずがない、と私は考えています。昭和天皇の慈悲溢れる心に比べて、今の首相、次の首相の「靖国に参拝するかしないかは、個人の心の問題だ」などという言葉の、何と白々しいことか。明日の日本が思いやられる。


木村元彦「オシムの言葉」 
木曜日, 7月 13, 2006, 06:32 AM - 2006年07月
 2,3日前に朝の通勤途中でラジオをきいていたら、サッカーの次期日本代表監督候補として注目を集めているオシムのインタビュー記事を書いたという、フリージャーナリストの木村元彦さんが、電話取材を受けていました。「日本チームの2敗1分けという成績についてどう思うか」「事前のマスコミの予想は楽観論が支配していたが、私は非常に厳しい戦いになるだろうと思っていた。勝ち点一をとれただけでも、良かったのではないか。」・・・「ジーコの日本チームの指導についてどう思うか」「ジーコは、個々の選手の力量に任せるやり方をする、というのは彼の方針として最初からわかっていたことである。彼は実際にそのように日本チームを引っ張ってきた。今になって、そのやり方がおかしいというのは、ジーコを選んだ方の責任だ。私は、もっと日本のチームのレベルにあった(オシムのような)監督を選ぶべきだと言ってきた」というふうに、とても歯切れが良い。きいていて、本当にスカッとした気分になりました。
  そうしたら、昨日の日経新聞に木村氏の「オシムの言葉」という本が大評判になっているという記事が出ていました。早速近所の本屋さんにいってみたが、この本は置いていませんでした。ぜひ読んでみたいと思う一冊であります。


フロンティア・スピリット 
火曜日, 7月 11, 2006, 06:30 AM - 2006年07月
 とかく、新しいことに挑戦しようとすると、思いもかけない、いろいろな問題にぶつかるものです。それで、「もう、やーめた」とするか、「じゃあ、別の方法を考えてみよう」と思うかによって、先が全く変わってくるものです。私たちは、常にチャレンジ精神を持って、困難に真正面からぶつかっていく、という道を選択したいと思っています。私は、チャレンジして失敗してしまった責任は、よほどの無謀なことでなければ問いません。逆に、チャレンジしようとしない「不作為の罪」は厳しく追及するつもりでいます。みなさん、「フロンティア・スピリット」を忘れずに!
 ところで、地元桑名の水谷建設という会社が、脱税問題で大きく揺れています。この会社は、女子プロゴルフのトーナメントの会場ともなっている「涼仙カントリー」というゴルフ場を作った、中堅の建設会社です。数億円もの税金を脱税するということは、それ以上に儲かっているということですから、まことにうらやましい限りです。ただ、こういう反社会的な行為を改めるということがなければ、企業としては生き残ってはいけなくなるでしょう。私たちの会社は、残念ながら多額の税金を払えるほど儲かっていないのですが、私の目標の一つは、「立派に税金を払って国や地方に貢献すること」ですから、節税はすることがあっても、脱税は致しません。ご安心ください。でも、水谷建設の場合には、脱税したお金の使い道が不明ということなので、また、何人かの政治家の名前がぞろぞろと出てくるのではないかと、気をもんでいます。


サッカーと四日市 
月曜日, 7月 10, 2006, 05:27 AM - 2006年07月
 一月余りに亘って私たちを興奮させてくれたサッカーのワールドカップも、フランスとのPK戦を制したイタリアが優勝するという劇的な幕切れで終わることになりました。それにつけても、日本チームはよく頑張ったものの、まだまだ実力は世界のトップレベルには遠く及ばないんだなあ、ということを実感させられました。これから、新しい選手が育って早く世界と互角で戦える日が来ればいいなと思います。
  ところで、この四日市周辺には、サッカーではコスモ石油とかホンダとかいった、強い実業団チームがあるし、また、四中工のような強い高校もあります。J−リーグのチームがあったら、さぞわくわくするだろうになア、と思うのは私一人でしょうか。サッカーの競技場だって、四日市ドームのような中途半端なものよりは、ずっと安く、みんなが楽しめる形で作れただろうにと思うのです。
  土曜日に「第四回政治スクール」に参加して、県会議員の先生方の県政報告を聞く機会を得ました。6人の県会議員の先生方が、それぞれの得意分野について5−6分ずつ報告してくれました。さすがに、話し方は、立て板に水のごとく弁舌さわやかで、堂々と立派に話されるのですが、自分がどうしたい、というビジョンに欠けていてつまらない、というのが率直な感想でした。これでは、J−リーグのチームを初めとして、地域に夢のある構想というのは実現しないのではないか、と危惧します。現実を見据えた夢のある構想力と、強い意志に支えられた行動力のある政治家を育てなきゃいけないと思った次第です。



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