木曜日, 4月 27, 2006, 05:21 PM - 2006年04月
「Where there is a will, there is a way.」私の敬愛する経営者の一人である、日本板硝子(株)の出原洋三会長が三重銀行の「MIETOPICS」という小冊子に「念ずれば花開く」と題する一文を寄稿しておられます。ピルキントンという英国の老舗のガラスメーカーを買収するに至る、氏の思いの強さと幾多の困難を乗り越える苦労を、直裁に語っておられるのです。
「思いの強さがあれば、どんなに困難なことがあっても必ず道は開ける」という趣旨で、私たちの会社経営にとっても、示唆に富むお話であると思います。冒頭の英語は、「意思あるところ道あり」と訳されているイギリスのことわざですが、イギリスの老舗の会社の買収に成功された出原会長へのはなむけにお贈りしたいと思います。
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火曜日, 4月 25, 2006, 05:21 PM - 2006年04月
昨日の午後、読売新聞東海版の「わが街企業ファイル」で紹介された企業経営者が集う「元気クラブ」の第二回経済講演会・交流会が名古屋駅のマリオット・アソシア・ホテルで開かれ、約250人の会員の一人として参加してきました。この様子は、今日の読売新聞中部版朝刊にも紹介されています。講演会の講師は、日銀名古屋支店長と前日の「NHKスペシャル」でも熱弁を奮っていた中日本高速道路会長でした。お二人ともに、今日は「元気クラブ」という会での講演とあって、東海地区がいかに元気か、ということを中心に話してくれました。
日銀の名古屋支店長は「2006年度の経済展望」と題し、人手不足や原材料高騰、米国経済の成長鈍化など懸念される要因を挙げながらも、「万博後を心配する声があったが、東海三県は設備投資意欲が旺盛で、今年度も好調に推移するだろう」との楽観的な見通しを示されました。
中日本高速道路会長は「高速道路と中部経済」をテーマに講演をされました。その中で、今後15年間で中部圏に新たに500kmの高速を作ること、サービスエリアの多機能化や、インターチェンジの複合開発などの新事業案を披露して、高速道路ネットワークの整備による地域の活性化を盛んに訴えていました。この点は、月曜日に放映された「NHKスペシャル」の中での、「役所と戦って、民間企業としての自主性を守る」という姿勢とはずいぶん違う発言だなと思いました。
三重県からも、3,40人の経営者が参加していましたので、交流会では三重県の何人もの経営者から少しでも話を聞くように会場をまわり、また、藤井撚糸の宣伝にも努めました。「元気」とはいってもそれぞれ苦労している会社が多いのが分かりました。私も、ますますファイトを燃やさなきゃあ!
金曜日, 4月 21, 2006, 05:18 PM - 2006年04月
久しぶりにぶちきれてしまいました。四日市大学の駐車場でのことです。講義を終えて、大阪から来られる取引先のFさんとの約束の時間に間に合わせようと、急いで駐車場に戻ると、なんとS鉄道バスが職員駐車場のなかの通路にデンととまっているではありませんか。しかも、運転手がいない! 何とか脱出をと試みましたがどうしても出られない。挙句の果てに車の後ろの角を、無理して脱出しようとしたために、壁にあてて凹ましてしまいました。やむなくバスのクラクションを鳴らして(授業の間の休憩時間だったので)、近くにいるであろう運転手を呼ぶと、ようやく現れた運転手は、私の顔を見ても一言も言わずにバスを定位置に移動させて知らん顔を決め込んでいるではありませんか。バスに乗り込んで、運転手に謝罪をもとめたけれども「バスが混んできたときには、この駐車場に移動するルールになっている」という。「あなたのおかげで車を凹ませてしまったから、見て確かめてくれ」というと「あなたが勝手にやったんでしょ。私は関係ない」という。Fさんとの約束の時間が気になったので、やむなく運転手の名前とバスのナンバーを運転手に見えるようにメモしてその場を去ることにしました。
Fさんとのミーティングを済ませてから、運転手の上司に電話をして事情を説明し、「運転手を連れて謝罪に来なさい」と申し入れました。実は親会社のS鉄道の問題処理の担当役員であるH部長とは、旧知の間柄なので、らちがあかなかったら、彼のところへねじ込んでいこうと思っていたんです。
どうすることかと思っていたら、その日のうちに、電話をした上司が、件のバスの運転手を連れて会社に来て、「申し訳ありませんでした」とバスを無人で放置した責任を認めて、平身低頭に謝罪をしました。そこで私も、申し出のあった車の補修代については「いらない」ということにし、Hさんに報告する事もやめました。
お客を相手にして、少しでも自分の方に落ち度があると分かっているときには、やはりまず、「スミマセン」と素直に頭を下げる、ということが大切なんじゃないでしょうか。あなたが私だったら、あるいは、S鉄道バスの運転手だったら、どうしていたと思いますか? 汚れのクレームの再発防止の検討に来られたTさん、Kさんらの対しては、私は最初に「申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げましたよ。
木曜日, 4月 20, 2006, 05:17 PM - 2006年04月
社員のみなさんには、「玉上げ第一主義」で、生産効率を上げるようにということを口をすっぱくして繰り返し言ってきましたが、その一方で、「人間には持って生まれた能力があって、出来る人もできない人もいる。でもどんなに出来ない人といっても、世の中の、あるいは、会社の役に立たない人はいない。私はそういう人も大切にしていくし、それが藤井撚糸の使命だと思っている」という話を何度かしたことがあると思います。先日紹介した富山のコーセル株式会社の会長の講話の続きに、「2:6:2の法則」というのが出てきて私のこの気持ちを代弁してくれているので、それをそのまま引用してみましょう。
『 2:6:2の法則
人員削減についてひとつだけ申し上げておきますが、10人の集団がありますと、そのうち優秀な人間は2人で、給料分だけ働く人が6人、あとの2人は扶養家族のような存在です。しかし、この2割の扶養家族を減らせば作業効率が上がると考えるのは、間違いです。というのも、この2割というのは、なりたくて扶養家族になっているわけではないんです。
そして、この人たちは集団にとっては重要な存在です。なぜかというと、残りの8割の人たちに「おれはあいつらよりもよい仕事ができる」と思わせている、大変な自信を与えているわけです。2割の扶養家族のおかげで、8割の人たちがやる気になっているわけですから。
たとえ扶養家族の2割をやめさせたとしても、結局、残った人たちの中でまた2:6:2になるんです。 』
この文章を読んでくれている人は、恐らく上のほうの「2」に入っている人たちなんでしょうが、下の方にいる「2」の人たちのレベルを上げてやるように努力することで、自分のレベルも上がるのだと心得ていただきたいと私は思っています。
日曜日, 4月 16, 2006, 05:17 PM - 2006年04月
購読している「信用情報繊維版」の中に富山のコーセル株式会社の会長が「勝興寺の逆さ柱」について話している講演録があり、いい話だと思ったので、そこから自分の感想もまじえて引用しました。『富山県高岡市に勝興寺という浄土真宗の大きなお寺があります。そのお寺には20メートル以上もの大きな柱が何十本もあるのですが、その中に、一本だけ逆さ柱があるのだそうです。柱というのは、上にいくに従って細くなるものですが、この一本だけは上に行くほど太くなっている。
この柱の意味するところは、満月になったらあとは欠けていくだけ。諸行無常である。それと同じように、すべてが完成したら、あとは朽ちていくしかない。だから、「このお寺はまだ完成していない、まだやり残しがあるんだ」という意味で、一本だけわざと逆さにしてあるんだそうです。
昔の棟梁はすごいですね。要するに、「人間はいくつになっても未完成で、一生、自分を磨き続けなきゃいけない」ということなのでしょう。もうひとつは、人間は一生未完成であるがゆえに、部下の欠点、相手の欠点を許せる人間にならなければいけない、ということ。つまり、人の失敗を包み込めるような人が大物であって、自分はまだまだ中途半端だ。』
この話を聞くと、「春風秋霜(しゅんぷうしゅうそう)」という言葉を思い出しますが、これは、人に対しては「春の風」のように温かくまたやさしく接し、自分に対しては、「秋の霜」のように厳しくするという意味で、生き方の理想だと思っていますが、私自身もまだまだそのような境地には至っていません。勝興寺の逆さ柱が教えてくれるように、私もまだまだ未熟で、一生人生の勉強を続けていかなければならないのでしょう。これからも、みなさんといっしょに仕事を進めていく中で、人生勉強を積んで、一歩でも二歩でも理想の人間像に近づきたいと思っていますので、みなさんよろしくお願いします。
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