東北・関東大震災 その4 
金曜日, 3月 25, 2011, 06:12 AM
 きのうは大阪出張だったのですが、立ち寄った大阪I市のとあるカーペット会社では、地震・津波の被災地にカーペットを贈ろうということで動いているということでした。そのカーペットの一枚一枚に、メッセージをつけるということで、カードが用意されていて、来客の一人一人に書いてもらっているということでしたので、私もだいたい以下のような一文を認めました。
 
 『このたび地震・大津波の被害にあわれたあなたに、心からのお見舞いを申し上げます。しかし、あなたが家や財産を失い、あるいは近親者を失ってもなお、その悲しみに耐えて、地域の方々と協力して黙々と努力しておられる姿は、世界中の人に感動を与え、尊敬の眼差しで見られており、そのことは、私たちすべての日本人にとっても、大変誇らしいことです。ありがとうございます。私たちに出来ることは、ほんのささやかなことかもしれませんが、あなたは、決して一人ではありません。日本中の人、世界中の人が、あなたがいち早く普通の生活を立て直すことができるようになることを祈り、応援しています。 

   ガンバレ!東北!』

藤井 由幸




東北・関東大震災 その3 
木曜日, 3月 17, 2011, 07:45 PM
 16日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、円を買ってドルを売る動きが強まり、一時1ドル=76円台をつけ、1995年4月19日につけた1ドル=79円75銭という戦後最高値を、約15年11カ月ぶりに更新しました。

 『東京電力の福島第1原子力発電所の事故が深刻化する中で投資家がリスクを回避する志向を強め、円を買う動きが進んだ。』(産経新聞)

 と云うというように、国際金融市場で急激な円高・ドル安が進んでいます。これは、大震災の影響であることは間違いありませんが、「投資家がリスクを回避する志向を強め・・・」というのは、誤解を与える表現であり、見過ごせません。これは、「円が安全で、信頼できる通貨だから」と云う意味ではなくて「日本はこれから震災の影響で海外投資が引き揚げられて円転されるし、一層デフレが進行するだろうから、いま円を買っておけば、これからしばらくは円の価値が上がって儲かりそうだから」という冷徹な資本の論理でマネーが動いているという意味です。

 世界中から、支援や激励のメッセージなどが寄せられる一方で、金儲けの亡者たちが、弱り目になった日本を餌にして一儲けしようとたくらんでいる、という厳しい現実も直視しなければなりません。それに、私たちは、こんな脅しに屈していてはいけません。

藤井 由幸

東北・関東大震災 その2 
水曜日, 3月 16, 2011, 05:25 AM
 きのうは、花粉の量が相当多かったようで、一日中花粉症に苦しみました。しかし、東北の地震被災者の悲惨さを思うと、花粉症くらいで弱音は吐けません。ユニクロの柳井社長のように十億円をポンと寄付することは出来なくても、なにかしかの善意を届ける方法はないのかしらと思います。

 それにつけても、政府の対策は、小出しでしかも遅い。原発問題への対応も官僚的で不満だ。与野党も党利党略むき出しのばかげた足の引っ張り合いはやめて、今こそ、大連立を組んで「挙国一致救国内閣」を作るべきだ。それぐらいやらなければ、政治家が存在する意味がないではないか。その上で、デフレギャップに相当する三十兆円の政府紙幣を発行して、これを日銀に引き受けさせ、その資金を被災者の支援・復興に向ければいい。大連立下でこれをやれるなら、震災復興の財源問題も政策論議も一挙に解決して、一気に復興への機運が高まり、株価は3千円くらいは跳ね上がるでしょう。逆に、そうしないと、日本は世界中のはげたかマネーから狙い撃ちされて、株安・円高→デフレ経済の一層の収縮という悪循環にはまり込んでしまう!

藤井 由幸


東北・関東大震災 その1 
火曜日, 3月 15, 2011, 06:18 AM
 怖れていた通り、日が経つにつれて、東北・関東大震災の被害の大きさが広がってきています。死者・行方不明という犠牲者は数万人にも及ぶのではないかと云われるようになってきました。また、原発の問題も世界中の関心を集め、電力供給の不安定さなどもあって、日本経済に対する信頼感も揺らいで、東京の株式市場は大暴落となっています。地震・津波の被害額はおそらく10兆円を超える金額になるのではないでしょうか。

 一方で、世界中から支援の輪も広がり、各国から続々と救援隊が到着して、その活動ぶりが紹介されています。また、イギリスの有力新聞の一面に、「がんばれ、日本、がんばれ、東北」という日本語の文字が日の丸と共に出るなど、日本の復興への精神的な支援の輪も広がっています。そして、なによりも、これだけの被害が起きてもなお暴動や略奪などの蛮行が一切見られず、家族・近隣で励ましあい、協力し合ってじっと耐えている日本人の姿に、世界中の人が感動し、日本人に対する評価が上がっているというニュースはうれしい限りです。しかし、津波にさらわれた家の跡でしょうか、そこに佇んで、失われた家族のことを思って茫然と座り込んでいる婦人の写真を新聞で見ると、本当に涙があふれて出てきてしまいます。

 私たちも、思いを一つにして、「がんばろう、日本、がんばろう、東北」と応じたいものですね。


京都大学受験生に思う 
土曜日, 3月 5, 2011, 06:19 PM
 京都大学など有名大学の入学試験で、携帯電話を使って外部から解答を聞きだした東北地方の受験生が警察に逮捕されるなど、大騒ぎになっています。

 いま、改めて受験のときの緊張感を思い返してみています。一発勝負で自分の人生が決まるかという思いで、大変なプレッシャーを感じていたことを、40年も前のことであるのに、昨日のことのように思い出すことができます。

 チャンスがあれば、何かにすがりたい、と思う一人一人の受験生の心理は良く分かる気がします。しかし、不正に走らず、正々堂々と自分の学力を発揮すべきなのは当然のことなので、不正が発覚すれば入学資格を失うのも、また、当然のことでしょう。

 ただ、大学やマスコミ報道が、この受験生のことを、まるで極悪非道の輩のように扱うのは、明らかに行き過ぎだと思います。警察に被害届を出して被害者を装っている京都大学に対して、抗議の電話が殺到しているということです。「非難されるべきは、カンニングを見抜けなかった大学側の監督責任だ」「その受験生は、不合格にするにしても、なにも警察沙汰にまですることはないのではないか」という意見が圧倒的だという。 

 それをきくと、当たり前の常識が通じる人が多いのだなと、妙にうれしい気分になります。奇想天外な方法でカンニングをしたからといって、その対策を怠ったスキを突かれた腹いせとばかりに、意趣返しでその子供の人生を否定するようなことまでして良いとは決して思えませんよ。親孝行をしようとした子が、逆に、とんでもない親不孝をすることになってしまって、どれほど苦しんでいることか、と思いをいたらせるのは私だけでしょうか。

 この子には、是非、来年もう一度京都大学を受験して、正々堂々と合格して、自分が理想とする弁護士への道を進んでほしいものだと思います。きっと、虐げられた人の気持ちのわかる立派な弁護士になれる可能性があると考えています。

藤井 由幸


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